乾燥肌について///dry_skin

横浜市神奈川区、横浜駅・神奈川駅・東神奈川駅を最寄り駅とする野村皮膚科医院では皮膚疾患について、患者さんに知っておいていただきたい内容をお伝えいたします。 このページでは「乾燥肌」について解説いたします。
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症  状
肌の表面には角質層という細胞層があり、そのさらに外側を皮脂が覆っています。角質層が水分を保ち、皮脂が膜を作ってその潤いを閉じ込めるという役割をもっています。同時に、外界からの刺激を防ぐバリアとしても働いています。
皮脂が減少するなどの理由で角質層の水分が蒸発、減少してしまうと、いわゆる乾燥肌と呼ばれる状態になります。加齢、空気の乾燥や寒冷、摩擦などの刺激、肌の洗いすぎなど、様々な原因で乾燥肌は引き起こされます。
もともと皮脂の分泌が少ない部位は、すねや膝、肘、手やかかとなどです。したがってこの部位は特に乾燥肌になりやすいです。顔の中では頬や目の周り、口の周り、くちびるなどが乾燥しやすい部位です。
乾燥肌になると、皮膚のつっぱり感、かさつき、かゆみなどを感じるようになり、皮膚の表面が白く粉が吹いたようにみえます。
乾燥により皮膚のバリア機能が低下することで、アレルゲンなどの異物が皮膚内部にまで侵入しやすくなり、かゆみや炎症を伴う肌トラブルが起きやすくなります。ここで掻いてしまうとさらに悪化して、湿疹につながることもあります。
原  因
 〖 いくつかの原因があります 〗
■加齢
 加齢により、皮脂の分泌量や発汗量、角質層の保湿成分が減少し、乾燥肌になりやすい状態となります。
■肌のターンオーバーの乱れ
 不規則な生活や、過剰なストレスのかかる生活で、肌の細胞の生まれ変わりのペースが乱れて、正常なバリア機能が維持できなくなり、乾燥しやすい状態となります。
■紫外線の影響
 紫外線によって肌表面の角質層がダメージを受けてしまい、バリア機能が低下すると、乾燥しやすくなります。
■誤ったスキンケア
洗いすぎ、脱脂力の強い石けんの使用、タオルによる過剰な摩擦、熱すぎるお湯での入浴などによってもバリア機能は低下して、乾燥しやすくなります。また、肌が乾燥しているのに保湿が足りなかったりすると、乾燥肌になってしまいます。
日常生活の注意点
〖 日頃から適切なスキンケアを行うことが大切です。 〗
■洗うときの注意
 体を洗うときは、よく泡立てた石けんでやさしく洗いましょう。ただし、洗いすぎると必要以上に皮脂を除去してしまうため、素早くさっと洗うことが重要です。また、刺激の少ない柔らかなタオルや、素手で洗うことをおすすめします。 入浴時のお湯(湯船やシャワー)の温度を少しぬるめにしてみるのも効果的です。 また、お風呂上がりに保湿剤を塗ることで肌の水分を逃がさないようにしましょう。
■肌を守る工夫
 室内の乾燥を防ぐため、加湿器などを活用しましょう。外出時には季節に限らず一年中日焼け止めを使用して、紫外線のダメージから皮膚を守ることも大切です。
充分な睡眠、バランスの良い食習慣を心がけ、肌のターンオーバー(細胞の生まれ変わりのペース)のリズムを整えましょう。
かゆみがあったとしても、搔いてしまうことでさらに肌のバリアが壊され、かゆみがひどくなってしまいます(Itch-Scratchサイクル)。できるだけ搔かないように努めましょう。

これらの日常的なケアでなかなか改善が難しい場合や、乾燥やかゆみが強く出ている場合には皮膚科を受診し、適切な指導や治療を受けることをお勧めします。
治  療  法
〖 治療の基本は保湿剤を塗ることです。保湿剤は以下のような種類があります。 〗
■ワセリン(油脂性軟膏)
  皮膚の中の水分が蒸発しないように保護する作用があります。赤ちゃんの肌にも使えるほど低刺激です。保湿力は高いですが、べたつき感がやや強いです。
■尿素(クリーム・乳液タイプのローション)
 保湿効果が高く、ワセリンよりもべたつきにくいなど使用感がよいです。角質があつくごわごわしている部分におすすめですが、炎症や傷のある部位などには使用できません。
■ヘパリン類似物質(油脂性軟膏・クリーム・泡タイプ・乳液タイプローション・化粧水タイプのローション)
  皮膚の保湿効果を高め、血流を促進する効果があります。また、傷痕の治療にも使用します。
■その他
  親水クリーム、吸水クリーム、ザーネ軟膏、アズノール軟膏など、さまざまな種類の保湿剤があります。症状や塗る場所、患者様の症状やお好みによって、使い分けを行います。一般的に、夏はさっぱりとして使用感が良いローション、冬は皮膚を保護する効果が高い軟膏やクリームが使用しやすいと思います。 また、市販の保湿剤でも乾燥対策になるものがあります。どのような保湿剤がいいのかお悩みの場合は、診察時にお気軽にご相談ください。
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※乾燥と思いきや・・・
なお、乾燥肌がひどくかゆみも激しい場合は、アトピー性皮膚炎や皮膚搔痒症、内臓の病気など、別の疾患が疑われる可能性があります。症状が悪化する前に、皮膚科へのご相談をおすすめします。
当院ならではの治療方針
洗い方、保湿剤の塗り方をていねいに指導しています。また、肌に優しい石けんや肌着などもご紹介していますので、診察時にお気軽にご相談ください。

横浜市神奈川区、反町駅徒歩4分の野村皮膚科医院では、 上記にあげた治療を中心としながら、「乾燥肌」の治療を患者さんと二人三脚で選択してまいります。皮膚でお悩みの患者様は一度当院を受診ください。

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